しごといろ
志望動機・エントリーシート

志望動機が
書けない!
企業研究から自分の言葉にする方法

「理念に共感しました」で止まってしまう人へ。
経験と企業の特徴をつないで、伝わる文章を作ろう。

就活ノウハウ約12分で読めます

「志望動機を書こう」と思って、企業の採用サイトを開いた。事業も理念も調べた。なのに、いざESの入力欄を前にすると『貴社の理念に共感したからです』で止まってしまう。

そんなこと、ありませんか? 志望動機は企業のほめ言葉を並べる作文ではありません。「なぜその仕事・会社に関心を持ったのか」と「入社後に何に取り組みたいのか」を、事実と自分の考えでつなぐ文章です。

太陽のイヌ
🐶 太陽のイヌ

この会社、いいなって本気で思うんだけど……。どこが好きなのか聞かれたら、うまく説明できない!

孤高のオオカミ
🐺 孤高のオオカミ

いいと思った理由を、いったん分解してみよう。「会社の特徴」と「自分の経験」を並べると、話せることが見つかるはず。

この記事でできること

  1. 志望動機に必要な3つの材料を集める
  2. 企業研究から「その会社を選んだ理由」を整理する
  3. 400字程度の志望動機を作って、面接の深掘りにも備える

例文の企業・学生はすべて説明用の架空例です。文章をそのまま提出するのではなく、ご自身の事実に置き換えて使ってください。

1. そもそも志望動機では、何を伝えればいいの?

採用担当者が知りたいことは企業や選考段階によって違いますが、少なくとも「その会社に関心を持った背景」「仕事への理解」「入社後の方向性」が伝わると、会話を進めやすくなります。

材料答える問い書き方の例
① 関心の原点どうしてこの仕事をやりたい?アルバイトで店舗の業務改善を考えるのが楽しかった
② 企業を選ぶ理由似た会社ではなく、なぜここ?現場と協働して運用まで改善する仕事がある
③ 入社後の方向性そこで何をやってみたい?利用者の困りごとを聞き、使いやすい仕組みを作りたい
「好き」だけでも、「成長したい」だけでも足りない?

どちらも出発点として大切です。ただ、読み手には伝わりにくい場合があります。「何を見てそう思ったか」「どう行動したいか」を1つ足してみましょう。

太陽のイヌ
🐶 太陽のイヌ

なるほど。「社員さんが優しかった」も、どういう場面でそう感じたかまで書けばいいんだね。

孤高のオオカミ
🐺 孤高のオオカミ

そう。説明会で聞いた具体的な話など、自分が確認した事実とセットにすると伝わりやすいよ。

2. 企業研究のメモを「志望理由」に変える3ステップ

ステップ①:「いいと思ったこと」を事実と感想に分ける

例えば「若手から挑戦できる会社」だと思ったら、根拠は何だったかを確認します。採用ページの社員インタビューに書いてあったのか、説明会で聞いたのか、単にイメージでそう思ったのかで、書ける内容は変わります。

メモしたこと確認できた事実自分が魅力を感じた理由
若手が挑戦できそう説明会で若手社員が担当した改善案件を紹介していた自分で課題を考えて行動する仕事がしたい
顧客に寄り添っている導入後の運用支援が事業内容に含まれている作って終わりではなく成果を見届けたい
社風がよさそう社員の話し方が親しみやすかった相談しやすい環境か気になる。実態は未確認
ここは確認!

一人の社員の話や企業サイトの紹介だけで、会社全体の社風・配属・働き方を断定しないでください。わからない点は説明会や面接で確かめる質問に変えましょう。

ステップ②:自分の経験とつながる「共通点」を探す

次に、企業の特徴に関連する自分の経験を思い出します。大きな実績である必要はありません。授業、アルバイト、サークル、趣味の活動でも構いません。大切なのは自分が何に面白さややりがいを感じたかです。

3分ワーク:この3つだけ書いてみよう

  1. 企業で興味を持った取り組み: ____________________
  2. 似た経験・関心を持った場面: ____________________
  3. 入社したら関わってみたいこと: ____________________

3つがまだつながらなければ、企業理解か自分の経験のどちらかが不足しているだけかもしれません。追加で調べたり、別の経験を探してみよう。

ステップ③:入社後に挑戦したいことは、具体的に・控えめに

「入社後すぐに新規事業を立ち上げたい!」のような大きな目標だけでは、仕事への理解が伝わらない場合があります。最初に学ぶ必要があることも踏まえて、「まず何を身につけ、どんな仕事に関わりたいか」を書くと自然です。

太陽のイヌ
🐶 太陽のイヌ

「貴社で社会に貢献したい」って書いたけど、もう少し具体的にできそう!

孤高のオオカミ
🐺 孤高のオオカミ

「誰の、どんな困りごとに、どんな仕事で関わりたいか」を考えてみて。実際の職務内容から離れすぎないことも大事。

3. 例文で比較!「ありがちな志望動機」をどう直す?

ここでは架空のIT企業「A社」を想定します。A社は企業向け業務システムの開発に加え、導入後の運用改善も支援している設定です。学生は飲食店のアルバイトで、注文の伝達ミスを減らすためにメモの共有方法を変えた経験があるとします。

改善前:言葉はきれいだけど、会社の理由が見えない

「貴社の理念に深く共感し、成長できる環境に魅力を感じました。学生時代に培ったコミュニケーション能力を活かし、社会に貢献したいと考えています。」

課題:どの企業にも言えそうな表現が中心。仕事内容の理解や、自分の経験とのつながりが読み取れません。

改善後:経験・企業の仕事・入社後がつながっている

「私は、身近な業務の困りごとを見つけ、仕組みで改善する仕事がしたいと考え、貴社を志望します。飲食店のアルバイトでは、注文内容の伝達ミスが続いていたため、メモの共有手順を見直しました。小さな工夫でも現場が働きやすくなることにやりがいを感じました。企業向けシステムの開発だけでなく、導入後の運用改善まで支援する貴社の仕事に魅力を感じています。入社後は業務理解と技術を身につけ、利用者の声を取り入れた改善に携わりたいです。」

改善点:①関心の原点 ②会社の特徴 ③入社後の方向性が、ひとつの流れで読めます。

この例の重要なところは、難しい言葉を増やしていないことです。「なぜそう思ったか」の説明を具体的にしただけでも、説得力が変わります。もちろん、実際に経験していないことを書いたり、企業で確認できない特徴を断定したりしてはいけません。

4. 300〜400字の志望動機を組み立てる型

文字数の指定は企業によって異なります。指定がない場合の練習用として、次の4パートで考えてみましょう。

パート目安書くこと
結論50〜70字私は○○という仕事がしたく、貴社を志望します
自分の経験90〜120字どういう場面で、何を考えて行動したか
企業との接点90〜120字企業の具体的な特徴と、そこに魅力を感じる理由
入社後50〜80字まず学びたいこと、関わりたい仕事

穴埋めテンプレート

私は【関心のある仕事・価値】を実現したいと考え、貴社を志望します。

【具体的な経験】を通じて、【何にやりがいを感じたか】を実感しました。

貴社の【確認できた取り組み・仕事の特徴】に魅力を感じています。特に【自分の経験・価値観とのつながり】という点に惹かれました。

入社後は【必要な知識・スキル】を身につけ、【仕事として取り組みたいこと】に関わりたいです。

「300〜400字」はルールではありません

200字指定なら経験と企業の接点を1つに絞り、800字指定なら背景や具体例を深めます。文字数を埋めるために同じことを言い換えて繰り返す必要はありません。

5. 面接で「他社でもよくない?」と聞かれたら

志望動機を話すと、「それはほかの会社でもできるのでは?」と質問されることがあります。これは必ずしも意地悪な質問ではなく、理解を深めるための確認かもしれません。他社を否定してでも唯一性を証明する必要はありません。

質問考え方答え方の例
なぜこの業界?興味を持った原体験に戻るアルバイトの改善経験から、仕組みで人を支える仕事に関心を持ちました
なぜ当社?確認した企業の特徴と自分の希望をつなぐ開発だけでなく運用改善にも関わる点に魅力を感じています
他社でもできるよね?共通点を認めたうえで比較軸を話す確かに他社でも可能だと思います。その中でも、貴社の○○の仕事に特に興味を持ちました
入社後は何をしたい?職務内容を踏まえて順序を話すまず業務と技術を学び、現場の課題を理解できるようになりたいです
太陽のイヌ
🐶 太陽のイヌ

「御社しかありません!」って言わなきゃいけないと思ってた。違いを無理やり作らなくていいんだね。

孤高のオオカミ
🐺 孤高のオオカミ

うん。比較できた事実と、自分にとっての優先順位を正直に説明すればいいよ。

6. 志望動機を書くときのNG例と直し方

よくある表現困る理由直し方
理念に共感しました何に共感したかが曖昧理念のうち具体的な取り組みと、自分の経験をセットで話す
成長できる環境だから何を成長させたいか不明身につけたい力と、その力を使う仕事を書く
安定しているから仕事への関心が見えにくい安定性は条件として持ちつつ、仕事の魅力も別に説明する
社風が合いそうだから確認の根拠が弱くなりやすい説明会で見た場面と、まだ確認したいことを区別する
貢献したいから誰に何をするのか不明顧客・利用者・現場の具体的な課題に言い換える

注意したいのは、これらの言葉自体が禁止というわけではないこと。抽象的な表現で止めず、根拠を足せるかがポイントです。

7. 提出前にチェックしたい6つのポイント

提出前セルフチェック

0 / 6 項目をチェックしました。

提出期限が近い人は、文章の推敲だけで時間を使い切らないように。提出方法や締切時刻、完了画面の確認も忘れずに。

8. 今日からできる「15分の志望動機ワーク」

15分で最初の下書きを作ろう

  1. 0〜3分:企業研究メモから「興味を持った事実」を1つ選ぶ
  2. 3〜7分:その事実に関連する自分の経験を1つ書く
  3. 7〜12分:4パートの型に当てはめて文章にする
  4. 12〜15分:「この会社でなくても言える部分」を1つ見つけ、具体化する

15分で完成しなくても大丈夫。まず下書きを作り、不足している情報を見つけるのが目的です。

太陽のイヌ
🐶 太陽のイヌ

最初から完璧な文章を作ろうとしてた! まず材料を集めて下書きにすればいいんだね。

孤高のオオカミ
🐺 孤高のオオカミ

そう。調べる→書く→足りないところを確かめる、を繰り返せば、だんだん自分の言葉になるよ。

企業を探してみよう

自分が興味を持った企業を、もう一度見比べてみよう

志望動機を考える前の企業研究には、気になる会社を並べてみるのがおすすめです。募集条件は必ず公式の採用ページで確かめてね。

しごといろで企業を探す →

9. まとめ:志望動機は「自分」と「企業」をつなぐ文章

志望動機を書くときは、きれいな言い回しよりも、自分が経験したこと、企業について確かめたこと、そこで取り組みたいことを大切にしてください。

  • 企業の特徴は「事実」と「自分の感想」に分ける
  • 自分の経験と企業の仕事の共通点を探す
  • 似た会社との差は、無理に作らず自分の判断軸で説明する
  • 最初から完璧を目指さず、15分で下書きを作る

会社のことを調べて、自分の経験を言葉にしていくうちに、志望動機は少しずつ形になります。まずは「この仕事のどこに惹かれたんだろう?」という小さな疑問から始めよう。

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